JA共済

豪雨を学ぶ/HEAVEY RAIN

豪雨が発生するしくみや
豪雨が引き起こす災害から
身を守るための知識を前もって
学んでおきましょう。

豪雨による災害はこれからも
増えていくことが予想されています。

豪雨は年を追うごとに増え、それに伴う水害の数も増加し、また規模も大きくなっているのが現状です。
豪雨の原因は地球の温暖化といわれ、平均気温が上昇し続ければ、増加、拡大はこれからも続きます。
豪雨を知り、「水害」という災害から自分や家族の身を守る方法を学びましょう。

あなたの住んでいるエリアは大丈夫ですか?

自分の住んでいるエリアの
ハザードマップを確認してみましょう。

ハザードマップとは?

さまざまな災害について、
被災が想定される区域や避難場所などを表示した地図のこと。
ご自宅の災害リスクや安全な場所を把握することができます。

豪雨の事例EXAMPLE

広島県豪雨

被災地付近の空中写真・広島市安佐南区 八木付近
※出典:国土地理院

広島県豪雨2014年8月

8月19日夜から20日明け方にかけて、広島市安佐北区、安佐南区の狭い範囲に記録的な豪雨が降った。同じ地域に豪雨が長時間降り続く「線状降水帯」によるもので、地形や地質の特性から多数の土砂くずれ、土石流が発生し、未曾有の大惨事となった。

豪雨による水害の被害状況

人的被害
死者77人 負傷者68人
住家被害
全壊179棟 半壊217棟
避難勧告
68,813
土砂災害
土石流107箇所 がけ崩れ59箇所
ライフライン被害
電気(停電・ピーク時)7,100戸
水道(断水・ピーク時)2,662戸
  • ※出典 内閣府「2014年(平成26年)8月19日からの豪雨災害」
令和2年7月豪雨

撮影・写真提供:株式会社パスコ/国際航業株式会社

令和2年7月豪雨2020年7月

7月3日夜から31日にかけて九州、中部地方を中心に日本全国に被害をもたらした集中豪雨。特に6~8日にかけて九州では長崎県・佐賀県・福岡県・大分県・熊本県に線上降水帯が幅広く長時間持続し猛烈な雨が降りました。

豪雨による水害の被害状況

人的被害
死者77人 負傷者63人
住家被害
全壊1,607棟 半壊 4,343棟
浸水
床上浸水1,426棟 床下浸水 3,543棟
  • ※出典 内閣府「令和2年7月豪雨による被害状況等について」
西日本豪雨

撮影・写真提供:株式会社パスコ/国際航業株式会社

西日本豪雨2018年7月

前線や台風の影響により、西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な豪雨が発生しました。河川の氾濫、浸水害、土砂災害等が発生し、平成以降最悪の人的被害となり、この豪雨をきっかけに、2019年3月に内閣府による「避難勧告等に関するガイドライン」が改定されることとなりました。

豪雨による水害の被害状況

人的被害
死者224人 負傷者459人 行方不明者 8人
住家被害
全壊6,758棟 半壊1万878棟
浸水
床上浸水8,567棟 床下浸水2万1,913棟
  • ※出典 「平成30年度消防白書」より

過去10年間、
日本全国の水害・土砂災害発生状況

豪雨の種類TYPE

恐ろしい災害をもたらす豪雨は主に2種類に分けられます。ひとつは「局地的豪雨」です。
「急に強く降り、数十分の短時間に狭い範囲に数十mm程度の雨量をもたらす雨(気象庁の用語より)」で、
ゲリラ豪雨とも呼ばれます。
もうひとつは「同じような場所で数時間にわたり強く降り、
100mmから数百mmの雨量をもたらす大雨(気象庁の用語より)」で、「集中豪雨」と呼ばれます。

局地的豪雨

局地的豪雨狭い地域に短時間で降る豪雨

夏、強い日差しで熱せられた地表近くの空気が、大量の水分を含みながら上昇して積乱雲(雷雲)を作ります。この雲が短時間で限られた狭い地域に大雨を降らせます。これが局地的大雨です。

局地的豪雨の特徴

  • 一時的な大雨。比較的短時間で収まる
  • 中小河川の急な氾濫、低地の冠水、地下街の浸水を引き起こす
  • 竜巻や雹、雷を伴うこともある
  • 市街地ではマンホールや側溝から水が溢れる
集中豪雨

集中豪雨前線停滞や台風の時に起こる豪雨

梅雨や秋雨など、前線が停滞しているときや大量の雨水をもった台風の際に集中豪雨が起こります。いくつもの積乱雲が世代を変え線状降水帯となり、同じ場所に居座ることもあります。

集中豪雨の特徴

  • 前線の停滞、台風の接近などで起こる
  • 積乱雲が次々と発生、発達し、長い間大雨が続く
  • 山間部では土砂災害が起こる
  • 平野部では大きな川の氾濫や決壊、家屋の浸水、道路の冠水が起こる

豪雨の後の災害を知ろう

豪雨の後、山間部では、数日経ってから発生する土砂災害に注意が必要です。
豪雨の増えた日本では、土砂災害による犠牲者が、自然災害での死者の中で大きな割合を占めるようになりました。

土砂崩れ

土砂崩れ

大雨により地盤が緩んで起こる災害です。地中にしみ込んだ水が地震や豪雨をきっかけに急な斜面が崩れ落ちるがけ崩れ、比較的緩い傾斜で広い面積で起こる地すべり、山の石や岩が水と一緒にドロドロになり急激に流れてくる土石流などをいいます。

内水氾濫 外水氾濫

洪水

局地的大雨や集中豪雨により、川の水が堤防を乗り越えたり決壊させたりして、溢れてくることが洪水で、「外水氾濫」ともいいます。また、市街地に急激に豪雨が降り、雨水の処理が追いつかない時、マンホールや側溝から水が溢れ出します。これが「内水氾濫」です。こうして溢れた水が、家の中に水が入ってくることが浸水です。

また都市部では保水(遊水)機能が低下してしまいます。
家屋の浸水は、家財を傷めると同時に、泥やカビ、ホコリの心配など、衛生面に関わることが多くなります。
片付けの際の心労も災害といえます。